九州大学Seeds集 九州大学・研究シーズ検索
日本語ENGLISH

Seeds集についてお問合せ
 

分野別検索
ホーム > 研究シーズ検索 > 研究内容詳細

生理的環境下における脂溶性物質の吸収評価 2016.09.02

城内 文吾研究者情報
図1)
【 研究概要 】 【概要】 
 胸管リンパ管にカニューレ留置手術を施したラットに、脂溶性物質を含む食餌を与え、経時的なリンパ液の採取・リンパ液中の脂溶性物質を定量することで吸収動態を評価する。

<意義・必要性>
 摂取した脂溶性物質(中性脂肪、コレステロールなどステロイド化合物など)は腸管で吸収された後、リンパ系へと輸送されるため、リンパ液採取は脂溶性成分の吸収動態を評価する上で有効な手段である。従来、脂溶性物質を含むエマルションをラットの胃または十二指腸内へ投与し、リンパ液の採取はラットを拘束した状態で行われてきた。しかし、生体は拘束などの非生理的条件では、通常と異なる反応を示す。また、エマルションには炭水化物・タンパク質が含まれておらず、実際の摂取状況に即していない。したがって、生体が食物を摂取した後の、実際に起こっている反応を捉えようとすると、無麻酔かつ無拘束の条件が必要である。
<手法>
 実験動物として比較適扱いやすいラットを使用し、無麻酔・無拘束条件下でサンプルを摂食させ、生理的環境下でリンパ液を経時的に採取できる半永久胸管リンパカニュレーション法を確立している。

【シーズの優位性】
サンプルの摂取形態:脂質エマルションではなく、食餌(多成分混合状態)での評価であり、実際の摂取状況に近い。
リンパ液の採取:リンパの流れは、リンパ管周囲の筋肉運動といった受動的なものが主体であり、実験動物の拘束は消化管運動を制限する。本シーズは無麻酔・無拘束条件で実験動物よりリンパ液を採取でき、生理的である。
実験動物の福祉:動物実験において、動物福祉が考慮されなければならない。SCAWの苦痛分類によると、実験動物の長時間の拘束は「カテゴリーD(避けることのできない重度のストレスや痛みを伴う実験)」に属し、研究者は代替手段がないか検討する必要がある。本シーズは、実験動物が自由に摂食・飲水で世界における動物実験の動静を見込むと、実験動物の拘束を伴う方法の実施は将来的に困難となる可能性が考えられる。それに対し、き、拘束具なしでリンパ液の採取が可能であるため、「カテゴリーC(軽微なストレスあるいは痛みを伴う実験)」に該当する 。

【シーズの応用可能性】
 リンパ系は脂溶性物質の吸収輸送に加え、免疫器官としても機能しており、多数の免疫担当細胞も運ばれている。本シーズは、無麻酔・無拘束条件という生理的環境下で採取したリンパ液中の免疫担当細胞プロファイルや炎症性サイトカイン濃度の評価にも応用できるものと思われる。
【 ファイルダウンロード 】   添付ファイル1
【 関連キーワード 】 半永久胸管リンパカニュレーション法 | 脂溶性物質 | 吸収 【 関連URL 】  http://www.agr.kyushu-u.ac.jp/lab/nutrchem/

九州大学AiRIMaQ 九州大学 学術研究・産学官連携本部 サイトポリシーお問合せ
COPYRIGHT c 2010 KYUSHU UNIVERSITY/AiRIMaQ ALL RIGHTS RESERVED.