水野谷 航
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図1)保有シーズの優位性および応用可能性 |
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【 研究概要 】
【概要】
1. 骨格筋の核内受容体PPARδを活性化させる天然物の発見。
2. 骨格筋には遅筋(マラソンランナー)タイプと速筋(スプリンター)タイプが存在し、タイプにより代謝能力や運動能力が異なる。核内受容体PPARδ活性化によって遅筋タイプを増加することができる。
<意義・必要性>
骨格筋の特性は、大まかに量的な側面と、質的な側面に分ける事ができるが、質的な制御技術はほとんど知られていない。骨格筋の質は、遅筋タイプと速筋タイプで大きく異なり、遅筋タイプは脂肪を燃焼する能力に優れ、疲労耐性も高い。
<手法>
コファクター結合アッセイから各種天然物のPPARδアゴニスト活性を評価し、高活性の天然素材を発見した。特にヤマブシタケというキノコは摂取により、マウスの筋持久力を向上させることが分かった。
【シーズの優位性】
骨格筋の核内受容体PPARδ活性化を指標に、骨格筋のタイプを栄養学的もしくは飼料学的に制御することができることを示唆。天然化合物と細胞機能(核内受容体の転写調節)から骨格筋の質的改善を図った本発見は非常に独創的である。
【シーズの応用可能性】
食品成分で遅筋タイプを増加できれば、ヒトにおいては抗肥満、抗疲労効果が期待できる。家畜においては遅筋タイプが多い食肉の方が、軟らかさや多汁性の評価が高いとされていることから、遅筋タイプが多い食肉を生産できれば、消費者にとってより好ましい質を持った食肉を生産できるはずである。
連携可能業種例:畜産農家、きのこ農家、食品製造業(サプリメント)、飼料製造業
【 ファイルダウンロード 】
添付ファイル1
【 関連キーワード 】
骨格筋
| 食肉
| 肉質
| PPARδ
| ヤマブシタケ
| ユキレイタケ
【 関連URL 】
http://www.agr.kyushu-u.ac.jp/lab/muscle_and_meat/
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