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淡水魚類の潜在分布の予測と応用 2016.06.16

鬼倉 徳雄研究者情報
図1)
【 研究概要 】 【概要】 
 数値地図情報(標高・勾配など)等を使って、九州北部地域における淡水魚類の潜在分布の予測が可能となった。予測値を使うことで、自然再生や漁場再生に数値目標を設定でき、また、事業後の効果の検証も可能となる。

<意義・必要性>
生物多様性保全と自然再生、水産資源の持続的利用と漁場再生の実現のためには、過去の生物分布情報が必要であるが、かつての情報は限られている。そのため、その場所に本来生息すべき生物の見積もりが必要である。

<手法>
河川性魚類については河川勾配と水系規模、氾濫原性魚類については標高・地形勾配・土地利用等のGIS情報で、各魚種の潜在分布を予測するモデルを開発した。これにより、著しい環境の改変が行われた場所でも、「かつて恐らく生息していた種」を推定可能となった。

【シーズの優位性】
 対象地域の生物地理情報を加味することで、現在の予測可能範囲外の地域についても適用の可能性あり。希少種・重要種の生息地について最適な保全地・再生地の推定が可能。

【シーズの応用可能性】
 1.野外調査に基づく実測値と照らし合わせることで、より効果的、戦略的な自然保護・漁場再生施策の提案が可能。以下、想定される具体的な例。
  → 種多様性を重視
    「予測種数  >  実測種数」 ⇒ 自然再生・漁場再生の実施
    「予測種数 <= 実測種数」 ⇒ 保全・保護・資源管理の実施
  → 特定の生物種を重視した場合
    「予測で在  >  実測で不在」 ⇒ 自然再生・漁場再生の実施
    「予測で在  <  実測で在」 ⇒ 保全・保護・資源管理の実施

 2.また、同様のアプローチで、事業後の効果の検証にも応用可能!
  → 重要種の生息範囲として「在の地点数」に注目
    「予測地点数 > 事業後の実測地点数」 ⇒ 事業の効果は小
    「予測地点数 <= 事業後の実測地点数」 ⇒ 事業の効果は大
【 ファイルダウンロード 】   添付ファイル1
【 関連キーワード 】 淡水魚類 | 分布モデル | 希少種 | 保全 | 保護 | 再生 【 関連URL 】  http://www.agr.kyushu-u.ac.jp/lab/jikkensho/onikurafield/onikura-top.html

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