九州大学Seeds集 九州大学・研究シーズ検索
日本語ENGLISH

Seeds集についてお問合せ
 

分野別検索
ホーム > 研究シーズ検索 > 研究内容詳細

木のナノセルロースでつくる先端機能マテリアル 2016.06.16

北岡 卓也研究者情報
図1)
【 研究概要 】 【概要】 
 我が国の豊富な林産物から生み出される期待の天然由来ナノマテリアル 「ナノセルロース」 を用いて、高活性な合成触媒やガス分離膜材料の開発に成功した。

<意義・必要性>
化石資源由来の合成高分子材料に替わる新規天然ナノ素材として、我が国の成長戦略「日本再興戦略」に記載されたナノセルロースであるが、現状ではその特徴を生かした有用・有益な利用法は見つかっていない。
既存の合成高分子や填料の代替では性能とコストの両面で競争力に乏しく、ナノセルロースらしさを積極活用する新材料創出が不可欠である。

<手法>
ナノセルロースの結晶面のみを選択的に酸化することで、金属イオンを集積担持して合成触媒にしたり、金属ナノ粒子化して不均一系触媒とすることに成功した。また、多孔性金属-有機構造体をその場合成することで、既存の合成高分子では達成できない優れたガス分離特性の発現にも成功した。

【シーズの優位性】
・様々な機能性ナノ物質の性能を落とさずにマトリックス表面に露出・導入できる
・特に、既存の高分子では複合化が困難であった高極性物質の分散担持に有効
・他のセルロース系材料や紙などとの複合化も容易で、ナノの機能を手で扱える

【シーズの応用可能性】
 サスティナブル社会実現に向けたグリーンイノベーションの両輪であるグリーンマテリアルイノベーション(次世代林産業の創出・森林等CO2吸収源の活性化)とグリーンプロセスイノベーション(省エネルギー・低環境負荷・CO2排出抑制など)の双方で有用な材料設計コンセプトであり、新規マテリアル開発の展開性が広い。
・グリーンマテリアルイノベーション
 再生産可能なバイオマス資源の利活用コンセプトをバルクからナノに転換する
 新戦略(ナノ林産業の創出):エレクトロニクス部材・高強度/透明フィルムなど
・グリーンプロセスイノベーション
 省エネルギー・低環境負荷の物質生産に必須の触媒や分離膜の創出に向けた
 新展開(天然と人工の融合):バイオガスの精製・排ガスからのCO2除去など
・我が国が世界を先導する天然ナノマテリアルのナノセルロースを起爆剤とする
 新産業(ブルーオーシャン戦略):ウェアラブル情報端末・スマートカー関連など
【 ファイルダウンロード 】   添付ファイル1
【 関連キーワード 】 ナノセルロース | 複合材料 | 触媒 | ガス分離膜 | グリーン化学産業 【 関連URL 】  http://bm.wood.agr.kyushu-u.ac.jp/

九州大学AiRIMaQ 九州大学 学術研究・産学官連携本部 サイトポリシーお問合せ
COPYRIGHT c 2010 KYUSHU UNIVERSITY/AiRIMaQ ALL RIGHTS RESERVED.