大嶋 雄治
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図1) |
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【 研究概要 】
【概要】
本研究ではメダカ(Oryzias latipes) 胚を用いて化学物質をナノ(0.5 nl)インジェクションし、その影響を生存、発生およびその機作(mode of action)をmRNA-Seqで迅速・低コストで評価する方法を開発した。
<意義・必要性>
化学物質は多岐にわたり使用されており、現代文明を支えている。その安全性を担保するために毒性試験が行われている。化学物質の開発と同時に安全な利用の立場から、毒性のみならず発生影響、遺伝子発現等迅速・簡便な評価法の開発が必要である。本メダカ胚-ナノインジェクション法は、胚の油球部分に化学物質を直接投与可能なため、非常に簡便、迅速かつ低コストで暴露・影響・機作を評価をすることができるという利点がある。また動物愛護の立場からも、優れた方法である。
<手法>
トリオレインに溶かした化学物質を受精直後のメダカ胚の油球に0.5 nLインジェクション投与し、胚発生と生存を観察、さらにmRNA-Seqを行いその影響評価と作用機構解明を同時に進めるものである。
【シーズの優位性】
メダカ胚を用いた毒性評価試験は、非常に簡便、迅速かつ低コストで実施可能であり、従来の動物を用いたスクリーニング試験に置き換えることができる。また動物愛護の観点からも優れている。メダカ胚に10%以下の精度で0.5 nL投与出来るのは本研究室の独自の技術であり、他に類がない。
【シーズの応用可能性】
化学物質の安全性試験だけでなく、新規化学物質の薬効等を迅速かつ簡便にスクリーニングするのに応用できる。
【 ファイルダウンロード 】
添付ファイル1
【 関連キーワード 】
化学物質の影響評価
| メダカ胚
| インジェクション
| mRNA-Seq
【 関連URL 】
http://www.agr.kyushu-u.ac.jp/lab/mes
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