金子 たかね
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図1) |
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【 研究概要 】
【概要】
多様な小型哺乳類(マウス、ラットの実験動物をはじめ、食虫類スンクスまたは野生動物)を用いて、生化学、形態学および分子生物学的に生殖細胞の分化および精子と卵丘−卵複合体の相互作用の解明を目指している。
<意義・必要性>
生殖は、哺乳類の生命活動の源であり、多くの産業で必要とされていることから、現在盛んに研究が行われている。しかし、生殖様式は動物種により実に様々で、限られた実験動物だけを供試した研究では限界があると考えられる。本研究では、実験動物以外の哺乳類も用いて生殖機構を解析することで、それが希少動物の保護、またヒトや家畜の生殖機構解明につながることを目的としている。
<手法>
一般に研究されているラットやマウス等の実験動物だけではなく、飼育が困難な野生動物および食虫類の中で唯一、繁殖飼育に成功したスンクスも対象にして、電子顕微鏡等を用いた形態学的手法および分子生物学的手法により、哺乳類の多様性からみた生殖機構を解明する研究を行っている。
【シーズの優位性】
原始的特徴を多く残すスンクスの生殖に関する研究では、実験動物では報告のない多くの特徴が認められ、これらの発見は哺乳類における生殖の本質を解明するものと考えられる。また、他の野生哺乳類の生殖も解析することで、実験動物だけでは解明できない、哺乳類の生殖機構の多様性を解明できると推測される。実験動物以外の哺乳類の生殖に関して、詳細な分子学的研究はほとんどなく、本研究は先進的な研究である。
【シーズの応用可能性】
基礎発生学、希少哺乳類の保護、また不妊治療・畜産等の多くの産業で応用が可能。
→基礎発生学:哺乳類の生殖に関する基礎・多様性を解明できる。
→希少哺乳類の保護:希少哺乳類の生殖様式を解明し、種の保存に貢献できる。
→不妊治療:新たな不妊に関わる分子・現象を解明し、受精率の向上につながる。
→畜産分野: 新たな不妊に関わる分子・現象を解明し、家畜の繁殖率向上につながる。
【 ファイルダウンロード 】
添付ファイル1
【 関連キーワード 】
生殖
| 卵丘−卵複合体
| 精子
| 野生哺乳類
| スンクス
【 関連URL 】
http://www.agr.kyushu-u.ac.jp/lab/doubutsu/
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